登山雨一番水を吸

潮媽的愛寶

2014年04月15日 13:32

登山に明け暮れていた学生のころ、春の山が好きだった。高い峰はまだ冬の鎧(よろい)をまとっているが、五体を締めつけるような厳寒は和らぎ、日差しも明るさを増してくる。樹林を覆っていた深い雪が、木の周りからゆるみ始めるのもこの頃だ。


登るときには凍っていた谷川が、何日か後の下山では音をたててほとばしっていることもある。♯どこかで春が生まれてる どこかで水がながれ出す……。雪国や山国には待ち遠しい春の兆し。Online Dating

それが、新潟県上越市で暗転している。

雪解けの水を吸ったとみられる山の斜面の地滑りは、発生から10日が過ぎても止まっていない。生き物のような不気味さで集落に迫り、これまでに民家など11棟を巻き込んだ。現場では24時間の警戒が続いている。online matching


駆け出し記者だった27年前、親不知(おやしらず)に近い同県内で起きた融雪による土砂崩れを取材した。10人が亡くなり、雪の危険は雪崩だけではないと思い知らされたものだ。reenex

北国のある地方では、立春のあとに初めて雪を交えず雨だけが降る日を「雨一番」と呼ぶそうだ。昨日の雨はいかがだったろう。気温にもよるけれど、雨は日差しに劣らず雪をゆるめ、解かしていくから用心がいる。reenex



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